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研究室名が造語なので想像しにくいかと思いますが, コンピュータがカメラを通してシーンを理解するコンピュータビジョンと, コンピュータが映像を作り出すコンピュータグラフィクスを2本柱にしています. コンピュータビジョンでは,対象物体の3次元形状,色,材質などを推定します. コンピュータグラフィクスでは,実物の持つ質感を再現することで,実物と見分けのつかないCGの作成を目指しています.
聞きなれない言葉かもしれませんが,コンピュテーショナルフォトグラフィも重要な研究テーマです. カメラによる写真撮影に計算を加えることで,撮影原理そのものを変えてしまい, これまでとは異なる方法でカメラを進化させる技術です. 普通のカメラでは撮影できない視覚情報を可視化,つまり見えないものが見えるようになることから, 産業界でも注目を集めている研究です.
明るくて清潔で居心地のいい研究室を目指しています. もちろん個人の机もありますが, それ以外にもみんなで集まって相談したり情報共有できるスペースを広めに取っています. 入ってすぐの「クリエイティブサークル」には人が集まってきます. 教員もドアを開放していますので,教員と学生の全員がひとつの大きな空間を共有している感じです.
競争的資金によるプロジェクトが複数進行中です. また,複数の企業と共同研究を進めています. 基本的には,それらの研究プロジェクトに関連した複数の研究テーマが提示され, 学生が自由に選ぶというスタイルです. 学生自身が,どうしてもやりたいというテーマを自分で決める場合もあります.
ちなみに,競争的資金によるプロジェクトは,分光カメラ,Time-of-Flightカメラ,熱カメラなど, 特殊なカメラを使った研究が多いです.共同研究をしている企業は, 三菱電機,ヤンマー,小糸製作所,東芝,パナソニック,ヴィーネックス,イマジカ(アニメ制作会社)等です.
この3月に修了した8名の修士論文の内容を簡単に説明すると以下のようになります. 正式な研究題目名はこちらをご覧ください.
一人ずつ,異なる研究テーマが割り当てられます. ただし,各自が完全にバラバラに研究を進めるのではなく, 似た研究テーマごとにグループを作り,ツールやアイデアを共有します. 週に1回グループミーティングを実施し, 現在の取り組み状況を報告したり,困っていることを相談したり, わからないことを質問したりしています.
全員が参加するミーティングは「進捗報告会」と「勉強会」で,それぞれ週1回ずつあります.
進捗報告会では,毎回約3〜4名が学会発表のような形式で進捗状況を発表します.
普段からこのような形式に慣れておくことで,学会発表も上手になります.
人数にもよりますが,1ヶ月に1回程度回ってくる感じでしょうか.
勉強会では,毎回2名程度が最新の国際会議の論文の内容を紹介します.
年間でかなりの数の最新研究事例を学ぶことができます.
論文紹介以外にも,新しいツールやプログラミングテクニックの紹介などをすることもあります.
人それぞれ,自分の使いやすい環境を整えています. 情報科学領域では,1人1台ずつMacBookAirが貸与されます. それとは別に,研究室のWindowsノートPCや, 私物のノートPCを併用することもあります. ディスプレイは十分な数がありますので,作業しやすいように各自で工夫しています.
修了生は約40名弱います. 修士卒の就職先は,多い順では,パナソニック7名,ソニー3名,三菱電機2名,日立2名, デンソー2名,ヤフー2名です.電機メーカーが多いようです. カメラに関連した研究をしていることもあり,キヤノン,オリンパス,リコーなどにも就職しています. ホンダ,マツダなど自動車関連もいます.
博士後期課程の修了生はまだ3名で,それぞれ 九州大学(助教),国立情報学研究所(特任研究員),センスタイムジャパンに就職しています.
研究テーマにもよりますが,最近はPythonを使うことが多くなっています. C++やMATLABを使うこともあります. カメラを制御したり,数値計算したり,画像処理をしたりします. プログラミングはできるに越したことはありませんが, プログラミング経験がほとんどなく, 研究を進めながらプログラミングを学んだという学生もいます.
朝から来て夕方には帰る健康的な生活を奨励していますが, 厳密なコアタイムは設定していません. 研究室の定例ミーティングは出席が必須ですが, それ以外の時間帯は,やることさえしていれば比較的自由です. 就職活動は重要なイベントですので,事前に連絡すれば定例ミーティングを休むことも認めています.
ちなみに,ここ数日の変化ですが, コロナ問題のため,電車通学の学生には自宅での研究活動をむしろ推奨しています.
正規生では修了者も含めると,中国3名,ベルギー1名です. これまでの短期滞在者は,フランス9名,アメリカ1名で,ずいぶんと国の偏りが大きいです. 特にフランスとアメリカの大学とは長らく共同研究をしていますので,人材交流が盛んです.