そこで,Vine Linux 2.6r4を例に,必要なパッケージをソースからコンパイルし, TEO環境を構築するまでの手順を紹介します. 他のディストリビューションであっても, UNIXであればほぼ同じ手順でインストールできると思います(FreeBSDでも). インストール後の個人の環境設定についても記述していますので, ぜひ参考にしてください.
【補足】
このTEO環境構築メモは,ソースからコンパイルする手順を説明していますが, 最近では Vine用のaptや,FedoraCore用のyumのリポジトリが用意されつつあり, 一発で環境を構築できるように作業が進められています.
% tar xvfz libteo-1.2.4.tar.gz % cd libteo-1.2.4 % less README (一応,中身を確認しましょう) % sh configure (いろいろとメッセージが表示されます) % make % su Password: ぱこぱこ # make install # exit以上でインストールは終了です. どういうファイルがインストールされたのか見てみましょう.
% ls /usr/local/lib/libteo* /usr/local/lib/libteo.a /usr/local/lib/libteo.so.1 /usr/local/lib/libteo.la /usr/local/lib/libteo.so.1.0.4 /usr/local/lib/libteo.so % ls /usr/local/include/teo* /usr/local/include/teo.h /usr/local/include/teo_debug.hTEO関連のファイルがありますね. これで最低限の環境は整い,TEOのプログラミングができるようになりました.
% tar xvfz libteo2gdk-pixbuf-1.0.3.tar.gz % cd libteo2gdk-pixbuf-1.0.3 % sh configure (いろいろとメッセージが表示されます) % make % su Password: ぱこぱこ # make install # exit以上でインストールは終了です. どういうファイルがインストールされたのか見てみましょう.
% ls /usr/local/lib/libteo2gdk_pixbuf* /usr/local/lib/libteo2gdk_pixbuf.a /usr/local/lib/libteo2gdk_pixbuf.so.1 /usr/local/lib/libteo2gdk_pixbuf.la /usr/local/lib/libteo2gdk_pixbuf.so.1.0.2 /usr/local/lib/libteo2gdk_pixbuf.so % ls /usr/local/include/teo2gdk-pixbuf.h /usr/local/include/teo2gdk-pixbuf.h【補足】
もしも不幸にも,sh configureをして以下のよう怒られた場合は, pkg-configがインストールされていません.checking for pkg-config... no *** The pkg-config script could not be found. Make sure it is *** in your path, or set the PKG_CONFIG environment variable *** to the full path to pkg-config. *** Or see http://www.freedesktop.org/software/pkgconfig to get pkg-config.そのような場合には,pkg-configをインストールしてください. 詳しくは トラブルシューティングを参照.
% tar xvzf teoeyes-2.4.8.tar.bz2 % cd teoeyes-2.4.8 % sh configure (いろいろとメッセージが表示されます) % make % su Password: ぱこぱこ # make install # exitこれで teoeyesがインストールされました.例しに起動してみましょう.
% /usr/local/bin/teoeyesとしてウィンドゥが開けばOKです. /usr/local/bin/にパスを通しておくと便利ですね. これはあとで説明します.
% tar xvfz libteoutil-v1.0.tgz % cd libteoutil-v1.0 % make % su Password: ぱこぱこ # make install # exitこれで libteoutilのインストールは終了しました. ドキュメントはパッケージに含まれています. テキストファイルですので,以下のようにして見てください.
% less DOCUMENT
% tar xvfz libteopp-2.3.tar.gz % cd libteopp-2.3 % sh configure (いろいろとメッセージが表示されます) % make % su Password: ぱこぱこ # make install # exitこれで,libteoppがインストールされました.
例えば,tcsh(csh)系のユーザであれば, ~/.tcshrc (あるいは ~/.cshrc)に以下のように書きます.
setenv PATH ${PATH}:/usr/local/bin # 実行パス setenv LD_LIBRARY_PATH ${LD_LIBRARY_PATH}:/usr/local/lib # ライブラリパス setenv TEO_GZIP yes # ファイルを圧縮するか setenv TEO_USE_POPEN no # setenv TEO_TMP "/tmp" # 作業ディレクトリ setenv TEO_GZIP_COMMAND "/bin/gzip -c" # 圧縮に用いるコマンド setenv TEO_GUNZIP_COMMAND "/bin/gunzip -dc" # 伸長に用いるコマンド
bash(sh)系のユーザであれば, ~/.bashrc (あるいは .shrc)に以下のように書きます.
具体的に,各環境変数には以下のような意味があります.PATH=${PATH}:/usr/local/bin; export PATH LD_LIBRARY_PATH=${LD_LIBRARY_PATH}:/usr/local/lib; export LD_LIBRARY_PATH TEO_GZIP=yes; export TEO_GZIP TEO_USE_POPEN=no; export TEO_USE_POPEN TEO_TMP="/tmp"; export TEO_TMP TEO_GZIP_COMMAND="/bin/gzip -c"; export TEO_GZIP_COMMAND TEO_GUNZIP_COMMAND="/bin/gunzip -dc"; export TEO_GUNZIP_COMMAND
- ■ PATH
- 実行パスです./usr/local/bin を付け加えてください.
- ■ LD_LIBRARY_PATH
- シェアードライブラリのありかを書きます. /usr/local/lib を付け加えてください.
- ■ TEO_GZIP
- TEO画像を gzipで圧縮するかどうかを指定します.yes/noのいずれかです.
- ■ TEO_USE_POPEN
- popenを使うかどうかを指定します.yes/noのいずれかです.
- ■ TEO_TMP
- TEO画像の圧縮/展開のために一時ファイルを置く場所です.
- ■ TEO_GZIP_COMMAND
- TEO画像の圧縮に用いるコマンドです.
- ■ TEO_GUNZIP_COMMAND
- TEO画像の展開に用いるコマンドです.
% su Password: ぱこぱこ # apt-get update <いろいろメッセージ> # apt-get install pkgconfig パッケージリストを読みこんでいます... 完了 依存情報ツリーを作成しています... 完了 以下のパッケージが新たにインストールされます: pkgconfig 0 個のアップグレードパッケージ, 1 個の新規パッケージ, 0 個の削除/リプレー スパッケージ, 3 個の保留パッケージがあります。 取得パッケージ: 45.0kB のアーカイブを取得します。インストール後は 98.2kB が使用されます。 取得:1 http://www.ring.gr.jp 2.6/i386/plus pkgconfig 1:0.15.0-0vl0 [45.0kB] 取得完了: 45.0kB を 0s (132kB/秒) RPM コマンドを実行しています (-U)... pkgconfig ##################################################pkg-configがインストールされたら, libteo2gdk-pixbufのインストールを sh configureからやり直してみてください.